【ディスクレビュー】あいみょん / 青春のエキサイトメント
1.憧れてきたんだ
亡くなった憧れていたアーティストに向けて歌。マイクが割れる程の歌声の強さに、思いを感じる。ドラムとアコースティックギターをジャカジャカ鳴らす編成がとても格好良い。ベースとエレキギターを入れやすそうな曲なのにそうしなかったことや、曲の短さに潔さを感じる。
2.生きていたんだよな
あいみょん - 生きていたんだよな 【OFFICIAL MUSIC VIDEO】
自らの意思で命を絶ってしまった人へ贈る歌。綺麗ごとを言わず、意思を尊重する姿勢が見られる。3分くらいでゆったりしない展開が良い。刺さる対象は狭いだろうけど、刺さった時は深い。
3.君はロックを聴かない
あいみょん - 君はロックを聴かない 【OFFICIAL MUSIC VIDEO】
価値観が違う相手へ片思いする曲。相手の考えに無理に寄せず、自分の好きな歌で恋を乗り越える姿勢が好き。
4.マトリョーシカ
前曲とうってかわって、自分を愛して欲しくてキラキラしたものへ無理して努力している曲。何重にも本当の自分を隠している姿がマトリョーシカということだろう。
5.ふたりの世界
あいみょん - ふたりの世界 【OFFICIAL MUSIC VIDEO】
付き合っている時に、『好き』と『いつか来てしまうかもしれない、さよならが不安』の気持ちを行ったり来たりしている曲。ちょっとカントリーっぽい能天気な曲調が、フジロックの苗場食堂とかに合いそう。
6.いつまでも
アーティストのプロモーションに対する曲。死んだ後に評価されたくない、という意志をストリングスが優しく包んでいる。
7.愛を伝えたいだとか
あいみょん - 愛を伝えたいだとか 【OFFICIAL MUSIC VIDEO】
好きな子に片思いする(よく聴くと)男性目線の曲。宇多田ヒカルの『Automatic』と椎名林檎の『丸の内サディスティック』を足して割る2した感じで、とてもノリの良い曲。電子音が目立つ中で、キメのアコースティックギターはグッと締まる。
8.風のささやき
窓際の布団の中でくるまりながら青空を見て、ゆっくりと思いにふける曲。苛立ったり、悲しくなったり。情景の美しさと曲の美しさに反比例する、苛立つような歌詞が格好良い。
9.RING DING
落ち込んでいる人に、無理せず話したいこと話してごらん、だらだらして元気出しな。というミドルテンポの明るい曲。ライブの終盤にやりそうな曲。
10.ジェニファー
不安定な気持ちをわかり合っているであろう、ジェニファーに寄せる曲。イントロのキメや、鐘の音、オルガン、適度に歪んだギターの音に希望を感じる。
11.漂白
純粋な心で感じた優しいものへ歌った曲。アルバムの中で一番、キレイでドラマチックな曲。もし何かで心が汚れてしまっても、良かった日を思い出して洗い流そうという。